退職代行を使ったあと、「退職日まで欠勤扱いになるなら、給料が全部なくなるのでは」と不安になりますよね。会社から強い言い方をされたり、給与明細を見る前だったりすると、余計に落ち着かないと思います。
結論から言うと、欠勤扱いで減るのは、原則として「働いていない日」の分だけです。すでに働いた分の賃金は、労働基準法24条の全額払い原則により支払われる必要があります。
私も退職代行を使ったとき、最終出勤日以降の扱いが不安でした。有休消化と給与明細の確認で、あとから整理できました。
この記事でわかること
- 退職代行後に欠勤扱いになるケース
- 欠勤扱いで給料が減る範囲
- 民法627条と2週間の誤解
- 労働基準法24条で守られる賃金
- 有休消化で欠勤を減らす手順
- 不当な減額や未払いへの対処法
佐藤凜「欠勤扱い」と聞くと、すごく悪いことをしたように感じますよね。でも、まず分けて考えて大丈夫です。
退職代行後に欠勤扱いになると給料はどうなる?
欠勤扱いになった場合、給料から引かれるのは、原則として出勤していない日数分です。
退職代行を使うと、最終出勤日から退職日まで会社へ行かないことがあります。その期間を有休で埋められれば給料は発生します。
反対に、有休が足りない日は欠勤として扱われることがあります。
最初に分けたい3つの扱い
- 出勤日: 働いた分の賃金は支払い対象です。
- 有休日: 有休として処理されれば賃金が発生します。
- 欠勤日: 働いていない日として控除されることがあります。
欠勤と有休は何が違う?
欠勤と有休は、どちらも会社へ行かない点は同じです。ただし、給料の扱いが違います。
| 扱い | 給料 | 見るポイント |
|---|---|---|
| 出勤 | 発生する | 実際に働いた日 |
| 有休 | 発生する | 残日数と申請 |
| 欠勤 | 控除あり | 有休で埋まらない日 |
つまり、退職代行を使ったこと自体で給料が消えるわけではありません。どの日が出勤、有休、欠勤として処理されたかを確認することが大切です。
民法627条の2週間は必ず出勤しないといけない?
民法627条は、退職の効力がいつ生じるかを定める条文であり、2週間の出勤義務を直接定めるものではありません。
期間の定めのない雇用では、解約の申入れから2週間を経過すると雇用が終了するとされています。ここでいう2週間は、退職が成立するまでの期間です。
その期間をどう過ごすかは、実務上は有休消化、欠勤、会社との合意による退職日調整などに分かれます。「2週間は必ず出社しないと違法」と考える必要はありません。
2週間で確認すること
- 有休残日数はあるか。
- 退職希望日はいつか。
- 欠勤扱いの日は、有休で埋められない日なのか。
この3つを分けると、給料の見込みが立てやすくなります。
有休が残っていれば欠勤を減らせる?
有休が残っていれば、退職日までの出勤しない日を有休で埋められる可能性があります。
たとえば退職日まで10営業日あり、有休も10日あるなら、欠勤扱いを避けられる可能性があります。有休が5日しかなければ、残りの日が欠勤扱いになることがあります。



私も依頼前に有休残日数を見ました。数字がわかるだけで、「いくら減りそうか」がかなり落ち着いて見られるようになります。
労働基準法24条では何が守られる?
労働基準法24条で守られるのは、すでに発生している賃金を全額支払ってもらうことです。
厚生労働省は、賃金について、通貨で、直接労働者に、全額を、毎月1回以上、一定の期日を定めて支払う必要があると説明しています。これが賃金支払いの原則です。
そのため、会社が「退職代行を使ったから今月分は払わない」「引き継ぎしなかったから半額にする」と言う場合は、欠勤控除とは別問題です。働いた分まで減らす処理は、慎重に確認する必要があります。
| 会社の処理 | 考え方 | 確認先 |
|---|---|---|
| 欠勤日分の控除 | あり得る | 就業規則 |
| 働いた分の未払い | 問題あり | 給与明細 |
| 罰として減額 | 要確認 | 労基署など |
欠勤控除はどこまでならあり得る?
欠勤控除は、労働義務がある日に働いていない分を差し引く処理です。
一方で、実際に働いた日、有休として処理された日、すでに発生している残業代までまとめて減らすことは別です。給与明細で「何が」「何日分」「いくら」引かれているかを見てください。
欠勤扱いで給料はいくら減る?
欠勤控除の金額は、会社の就業規則や給与規程の計算式で決まります。
代表的には、月給を所定労働日数で割り、欠勤日数をかけて計算します。正確な式は会社によって違うため、給与明細と就業規則をセットで確認しましょう。
ざっくり計算の見方
月給を1か月の所定労働日数で割ると、1日あたりの目安が出ます。その金額に欠勤日数をかけると、控除額の大まかな見込みがわかります。
基本給が全部なくなることはある?
退職代行を使っただけで、働いた月の基本給が全部なくなるとは考えにくいです。
たとえば月の前半に働き、後半だけ欠勤になった場合、少なくとも前半に働いた分は支払い対象です。「退職代行を使ったから全額カット」と言われたら、給与明細、雇用契約書、勤怠記録を保存してください。
欠勤扱いを減らすには何をすればいい?
欠勤扱いを減らすには、退職代行へ依頼する時点で有休消化の希望を明確に伝えることが大切です。
有休残日数がわかる場合は、「残っている有休を退職日まで消化したい」と伝えます。残日数が不明なら、「会社に有休残日数を確認してほしい」と依頼しておきましょう。
依頼前の3分チェック
- 給与明細に有休残日数はあるか。
- 勤怠システムに入れるか。
- 貸与品や書類の連絡は来ているか。
- 未払い残業代や給与トラブルはあるか。
ここを確認してから依頼すると、相談がかなりスムーズです。
有休を拒否されたらどうする?
有休を申請したのに会社から拒否された場合は、退職代行の種類が重要になります。
民間型は意思の伝達が中心です。労働組合型は団体交渉、弁護士型は代理交渉や法的対応まで見据えやすくなります。
給料や有休で揉めそうな場合は、最初から交渉できる窓口を選ぶほうが安心です。
給料を不当に減らされたらどう動く?
不当な減額が疑われるときは、感情で反論する前に、証拠をそろえて順番に確認します。
基本給、欠勤控除、有休分、残業代、社会保険料、住民税を分けて見ます。
退職代行経由で、控除日数と計算式を確認してもらいます。
賃金不払いが疑われる場合は、労働基準監督署や労働条件相談ほっとラインを確認します。
会社から「払わない」「損害と相殺する」と言われている場合は、自分だけでやり取りを続けないほうが安全です。書面、メール、LINE、給与明細、勤怠記録を保存しておきましょう。
給料の未払い・不当減額が不安な人へ
会社から「給料を払わない」「損害と相殺する」と言われている場合は、弁護士型の退職代行も確認してください。
- 働いた分の給料まで減らされそう
- 有休消化や未払い賃金で会社と揉めている
- 請求、損害賠償、内容証明という言葉が出ている
相談前に、給与明細、勤怠記録、会社からの連絡文を保存しておくと状況を伝えやすくなります。
退職代行の種類はどう選べばいい?
給料や有休の不安がある人は、安さだけでなく、会社と交渉できるかを見て選ぶのが安心です。
| 種類 | できること | 向いている人 |
|---|---|---|
| 民間型 | 意思の伝達 | 揉める可能性が低い人 |
| 労組型 | 団体交渉 | 有休や退職日を調整したい人 |
| 弁護士型 | 法的対応 | 未払い・請求がある人 |
「欠勤扱いだけが不安」なら、労組型で足りるケースもあります。一方で、すでに未払い賃金、損害賠償、内容証明などの話が出ているなら、弁護士型も候補に入れてください。




よくある質問
退職代行を使うと懲戒解雇で給料を没収される?
退職代行を使っただけで、給料を没収できるわけではありません。
仮に懲戒処分の話が出たとしても、すでに働いた分の賃金は別です。会社から強い言い方をされた場合は、記録を残して専門窓口に相談してください。
引き継ぎしなかったら給料を減らされる?
引き継ぎ不足を理由に、働いた分の賃金を一方的に減らす処理は慎重に確認が必要です。
欠勤控除とペナルティ減額は別です。会社から減額理由を聞き、給与明細と就業規則を確認しましょう。
パートやアルバイトでも労働基準法24条は関係ある?
関係あります。労働基準法の賃金支払い原則は、正社員だけの話ではありません。
時給制なら、実際に働いた時間分の賃金が基本です。月給制のパートなどは、会社の計算式に沿って欠勤控除されることがあります。
退職月の手取りが大きく減ったら違法?
欠勤控除以外に、社会保険料や住民税の清算で手取りが減ることもあります。
手取りだけで判断せず、総支給、控除、欠勤控除、有休分を分けて見てください。不明点があれば、明細の再発行や説明を求めましょう。
まとめ:欠勤扱いでも働いた分の給料は確認できる
退職代行後に欠勤扱いになること自体は、必ずしも違法ではありません。ただし、欠勤控除で引けるのは、原則として働いていない日の分です。
働いた分、有休として処理された分、すでに発生している賃金まで減らされているなら、欠勤控除とは別の問題です。給与明細、勤怠記録、会社からの連絡を保存し、必要に応じて退職代行や公的窓口へ相談してください。



お金の不安があると、辞める判断まで怖くなりますよね。でも、順番に分ければ確認できます。
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※本記事は一般的な情報提供を目的としており、法的助言ではありません。個別の事情については弁護士・社会保険労務士等の専門家にご相談ください。
掲載情報は執筆時点のものであり、変更となる場合があります。









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